FL StudioでEDM作り

EDM作成に圧倒的なシェアを有するFL Studioですが、他のDAWとの比較で特殊なところも...。そこで、LOGICからFLに乗り換えた管理人が、備忘録も込めて使い方やTIPSをまとめていきます。

カテゴリ: ジェネレーター(音源)解説

FPCはアカイの有名なサンプラー&シーケンサーのMPCを意識して作られた音源です。
FPC
私もMPCは触ったことが有り(アプリ版は購入しました)、その操作性の良さは認識しながらも、「DAWの中にそういうの必要?」みたいな気がしてて最初無視してたんですが、ちょっと触ってみるとなかなかやり手な音源だという事に気づきました。

ポイント1:レイヤーがかけられる

上の画像の右の方を見てただくと、縦に4つラックが有って、各々にオレンジ色で範囲が示されているのが分かると思います。

これは、1つの音(ここではスネア)に4つの波形を設定して、べロシティ・レイヤーをかけているのです。

もちろん、「EDMならべロシティーはいつも127!」という生き方も男らしくて良いと思いますが、それでもキックとか2つ・3つの音を重ねるのが常ですので、レイヤー機能は便利だと思います。

ポイント2:ピアノロールでの打ち込みがやりやすい

次に、ピアノロールでの打ち込みのしやすさも特筆ものです。

FL Studioでは、ステップシーケンサーよりピアノロールの方が細かな打ち込みがやりやすい訳ですが、各音の波形をチャンネルラックに放り込むやり方ですと、基本的にはチャンネルごとにしか打ち込みが出来ません。

ただ、ドラムの場合、キック・スネア・ハット辺りは「全体で見てなんぼ」の部分があるわけで...。

そんな時にFPCを使えば、一つの音源(ジェネレーター)なので当然一画面で全パーツを扱えるようになります。しかもこんな風に、横に音色名が表示されて分かりやすい!
FPCピアノロール
更には、最初っから膨大なパターンを持っているので、それを適用しつつアイデアを練っていけば、効率的にリズムが作れます。
FPCパターン
※赤枠のところで選べます。

ポイント3:パラアウトが可能

DTMにお詳しい方は、「1つの音源ならステレオアウトとかいう事はない?キックやスネアは別にエフェクトかけたいんだけど」みたいに思われるんじゃないでしょうか?

しかしそこも抜かりはなく、まず音源としてのメイン出力を設定したうえで、そこからのシフトする形で音色ごとにパラアウトできるようになっています。
FPCパラアウト
上の例では、音源自体のメイン出力を5トラック(赤枠)に設定していて、この音のアウトプット設定を1(黄色枠)にしています。

こうすると、この音は5+1=6トラック目に出力されることになります。

この記事のまとめ

この記事では、「リズムトラックを作成する際に、FPCを使うとこんなに便利!」という点を解説させていただきました。

私のバージョンでは、プリセットをIMAGE-LINE社からダウンロードしなきゃならなかったこともあって(今もそうかな?)最初とっつきにくかったんですが、使ってみると「かゆいところに手が届く」という印象に変わりました。

皆様も、食わず嫌いをしないで、ぜひぜひFPCを活用してやってください。

Fl Studioに収録されているジェネレーター(音源)の中で、取りあえず立ち上げて...という感じで創作の主力にしうるのが、Sytrusだと思います。
Sytrus
このSytrus、実は結構複雑なことのできる音源で(6オペレーターの掛け合わせが出来る)、DX-7の音色再現なんかも出来たりします。

その分、自分で音作りをしようとすると、「何から手を付けるべきか...」みたいな感じになるんですが、それを補う感じで大量のプリセットが、分かりやすく( 前回ご紹介したAutogunと大違い!)整理されていますので安心です。

プリセットを選ぶには、左上の▷印のアイコンを左クリックしてPrisetsを選択すればOK!以下のように大量のプリセットが用意されています(画面に映しれない量ですが、整理されているので選びやすいですね)。
プリセット
あと、プリセットの前後は、画面右肩の「音色名」表示の右にある◁・▷アイコンをプチプチやればOKです。

ジャンル分けされてるので、それっぽいのを選んでみて、あとは◁・▷アイコンで周辺を試すイメージが効率的だと思います。

なお、EDM界ではSylenth1という音源名をよく聞きますが、残念ながらこればサードパーティーが販売しているVST音源です(操作感は、どちらかというとGMSに近いかな?)。

パッと見の名前の雰囲気が似ているので、お間違いのないように。

FL Studioのメリットとして、豊富な内蔵音源(ジェネレーター)が挙げられるわけですが、FL Studioの特徴として遊び心というか癖のある音源が多かったりするのも事実です。

そんなFL Studioのジェネレーターのある種の代表といえるのではないかと思うのが、今回ご紹介するAutogunです。
autogun
このAutogunは、パラメーターの調整項目がほぼほぼなく、ファクトリープリセットを選んでくださいというスタンスです。

で、そのプリセット数は...なんと約43億個!一つ1秒間で、毎日24時間寝ないで続けて聴いていっても、16年かかるとのことです(笑)。

で、そのプリセットには(当然かもしれませんが、一覧表もグループ分けもない。そして、買った個体ごとに、異なるプリセット番号が初期値として与えられているという...「どうしろっていうんや!」って突っ込みたくなるプラグインです。

まあ、音色に触発されて音楽を作る人が、運が良ければ気持ちいい音色を発見できるって感じでしょうか?

作業に行き詰った際などに、お試しいただければと。

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